広東省高級人民法院は2025年2月、著名なゲームである『ポケモン』の制作会社がモバイルゲームである『口袋妖怪：複刻』の著作権侵害と不正競争を訴えた紛争の上訴案件において、法院調解を通じた和解の達成を促した。2月21日の時点で法院調解協議書の内容はいずれも既に履行されている。
広州麦*網絡科技有限公司や霍*網絡科技有限公司等の会社は2015年7月以降、モバイルゲームである『口袋妖怪：複刻』をオンラインで運営し、同ゲームにおいて日本国の株式会社ポケモンが制作したゲームである『ポケモン』のデザインを大量に使用していた。2021年12月に日本国の株式会社ポケモンは著作権侵害と不正競争をめぐる訴訟を深セン市中級人民法院に提起した。裁判所は一審において同社の勝訴に関する判決を下し、人民元1.07億元の賠償を被告に命じた。裁判の結果、広州麦*網絡科技有限公司と霍*網絡科技有限公司はこれを不服として広東省高級人民法院に上訴を提起した。2024年12月18日に広東省高級人民法院の二審法廷は『ポケモン』案件をめぐる公開開廷審理を行った。合議廷は案件における事実の更なる解明と是非の明確化を基礎として事実の認定、法律の適用、賠償金の計算などの面における各当事者間の意見の相違を埋め、円滑な法院調解に向けた強固な基礎を築いた。一審裁判所と二審裁判所はさらに世界知的所有権機関（WIPO）仲裁・調停センターが確立した付調停制度に従って相応の専門分野における調停人に諮問し、その法院調解への参加を招請した。最終的には「模範的判決＋法院調解委託」の方法をもって係争問題をめぐる合意の達成と法院調解協議書の締結を各当事者に促した。
（出典：https://mp.weixin.qq.com/s/zALfvFACqmgtSBSPYU-P8Q）