6月27日、第14期全国人民代表大会常務委員会は第16回会議において「中華人民共和国反不正当競争法」の改正案を可決し、改正内容を2025年10月15日より施行することを決めた。改正後、同法の条文数は従来の33条から41条に増える。今回の改正では、罰則の強化に加え、制度面の主な変更点は以下の通りである。
(1) 他者の商標商号の不正利用禁止と幇助行為の禁止などを含む、規制対象となる混同行為の拡大。
(2) 商業賄賂の規制範囲の拡大、収賄者を対象とする罰則の新設。
(3) 虚偽評価の規制範囲の拡大と、他事業者に対する虚偽宣伝の禁止の新設。
(4) 景品付き販売開始後の景品交換規則の正当な理由なく途中変更の禁止。
(5) 他事業者とその商品の信用を毀損する目的で、虚偽の情報を作成・流布するよう他者を指示する行為の禁止。
(6) 他事業者のデータの不正利用禁止、他事業者に対する架空取引・虚偽評価・悪質な返品の禁止、プラットフォーマーによる原価割れ販売強要の禁止などを含む、インターネットを利用した不正競争行為規制の大幅な強化。
(7) 大型企業による、優越的地位を濫用して中小企業への非合理的な支払い条件受容の強要の禁止。
(8) 中国国内の競争秩序を乱し、中国国内の事業者又は消費者の権利を侵害した中国国外の不正競争行為を対象とする、域外適用規定の追加。
(出典:http://www.npc.gov.cn/c2/c30834/202506/t20250627_446247.html)