2026年8月13日、中国人民銀行及び国家外貨管理局は共同で「多国籍企業の人民元・外貨クロスボーダー資金集中運用業務に係る事項に関する通知」(銀発〔2026〕163号)を公布し、2026年9月14日から施行とした。本通知は、多国籍企業グループの資金集中管理・使用を一層円滑化し、中国全国範囲で多国籍企業の人民元・外貨クロスボーダー資金集中運用業務を普及させることを目的とする。以下の内容は外資企業が注目すべき点である。
1.多国籍企業がクロスボーダー資金集中運用業務を実施するためには、独立法人資格を有する中国国内にあるグループ企業1社を主管企業として指定し、かつ、国内外の関連企業のうちクロスボーダー資金集中運用業務に関与する「メンバー企業」を申告する必要がある。
2.プーリング業務を実施する条件について、中国国内全メンバー企業の前年度人民元建て・外貨建て国際収支規模の合計が等価7億元以上であるか、又は中国国内の全メンバー企業の前年度売上高の合計が10億元以上かつ海外の全メンバー企業の前年度売上高の合計が等価2億元以上であること。主管企業が自由貿易試験区内に登記されている場合、前述の金額要件は半減する。同時に、多国籍企業は、直近2年間に重大なクロスボーダー収支業務の違法・規則違反行為がないこと、国内外のメンバー企業の合計が3社以上であること等の条件も満たさなければならない。
3.資金集中運用と口座管理について、国内メンバー企業は対外借入枠及び海外貸付枠の集中比率を自ら決定することができ、毎年度最大1回調整することができる。
4.届出管理について、多国籍企業は主管企業所在地の国家外貨管理局支局に届出登記を申請すべきであ。主管企業は、届出通知書の発行後1年以内に国内資金主口座を開設し、実際にプーリング業務を開始しなければならず、そうでない場合、届出通知書は発行後1年を経過した日から失効する。
本通知は、多国籍企業の人民元・外貨クロスボーダー資金集中運用業務を全国に普及させ、人民元・外貨プーリングの規則を統一するものである。中国に地域統括会社又はファイナンスカンパニーを設立する外資企業にとって、本通知はグループ内のクロスボーダー資金の集中と資金余剰と資金不足の調整により便利な制度的ルートを提供する。企業においては、自社がプーリング構築の条件を満たしているか、特にグループ企業数、国際収支規模/売上高規模等の要件を評価し、事前に所在地の外貨管理局支局と届出事務について確認することが推奨される。
(出典:https://www.safe.gov.cn/safe/2026/0814/27781.html)